ベラスケス作《卵を調理する老婆》
ディエゴ・ベラスケス《卵を調理する老婆》1618年、スコットランド国立美術館
ベラスケスのボデゴン(厨房画)だ。
卵は揚げ卵のようだ。
スペインでは目玉焼きのことを「huevo frito(ウエボ フリト)」(揚げ卵)というらしい。
大量のオリーヴオイルの中で短時間で挙げるようだ。
右下の静物画のコーナーには、玉ねぎらしきものが転がっている。
これだけの材料で味を想像してみるのも楽しい。
少年は老婆の言葉に絶対服従だ。
この揚げ卵を味わうためには、目を伏せ、畏(おそ)れ慄(おのの)くしかない。
スプーンでオリーヴオイルをかけながら卵を揚げるらしい。
老婆はオリーヴオイルを卵にかけながら調理しているのだ。
少年の持っているガラス瓶には卵を揚げるためのオリーヴオイルが入っているようだ。
右手に持っているのは瓜は食用なのだろうか。
それにしても、少年は何を思い詰めているのだろうか。
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