17世紀オランダの窓辺の少女
レンブラント『窓辺の少女』1645年、ダリッジ美術館蔵
『窓辺の少女』は室内と外との境界に佇むものだ。
少女は境界の存在となり、
ウチのものでも、ソトのものでもなくなる。
それは長い時間ではないだろう。
短い時間、境界の存在となることによって、
彼女は聖なる存在となる。
プロテスタントの17世紀のオランダは、
日常生活の中に聖性を見出していく。
レンブラント『窓辺の少女』1651年、スウェーデン国立美術館蔵
ニコラス・マース『窓辺の少女』1654年、アムステルダム国立美術館蔵
ニコラス・マースはデルフトの画家だ。
カレル・ファブリティウス、ピーテル・デ・ホーホ、フェルメールらとともに、
静謐な風俗画を描くデルフト派の一員だった。
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