まなざしの喪失

具志堅 要

2023年11月05日 06:20

結局、セザンヌもモジリアニも、最後は妻の瞳を描かなくなるのですね。まなざしを失うために、彼らはなんと多くの肖像画を描いてきたことか。
琉舞でもエイサーでも、踊り手のまなざしは観客を見ていない。おそらくそれと同じく、まなざしが踊り手とぼくたちのあいだを邪魔するのだ。


セザンヌ《セザンヌ夫人》1891-92年、 バーンズ・コレクション


モジリアニ《肘掛け椅子に座っているジャンヌ・エビュテルヌの肖像》1918年

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