奄美のカッパ:カワタロ、山ワロ
○水蝹 (カワタロ、山ワロ) 好て相撲(すもう)をとる。適々(たまたま)其形をみる人すくなし。且(かつ)て人にあだをなさず。却(かえっ)て樵夫(きこり)に随(したがい)、木を負て加勢すと云。必ず人家をみれば逃去。住用(すみよう)の当幾に尋て図す。
引用は、名越左源太(國分直一・恵良宏校注)『南島雑話2』(1984年、平凡社)より
(挿絵は奄美市立奄美博物館所蔵によるもの)
奄美には河童がいたようだ。
沖縄と八重山には「南の島(フェーヌシマ)」という芸能がある。
その踊りは棒術と相撲を組み合わせたもののような気がする。
フェーヌシマはカッパに扮した芸能だったのかもしれない。
奄美のカワタロ、山ワロがその系譜だとすると、
奄美から八重山までの海上の道が視えてくる。
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