——無縁の縁(えにし)を紡ぐ——
十六世紀中葉になると、果物がのせられたテーブルを囲んで家族を描くことが始められる。一五六一年フローリス作のヴァン・ベルゲム家の人びと、あるいはまた、一五七七年マルタン・ド・ヴォス作のアンセルム家の人びとがその例である。(…) この時を画して、家族はその日常生活の折々に、その場面の一瞬をとらえて描写されるようになるのである。(アリエス『〈子供〉の誕生』)
Posted by 具志堅 要